2025.6.29.sun
パッケージデザインを手掛けさせていただいた埼玉県さいたま市にある「あんこどき」のひとくちようかんが、Hiiibrand Awards 2024 にて Silver Winner となりました。
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●Hiiibrand Awards
Hiiibrand Awards は、中国・南京を拠点とする国際的なデザインアワードです。2009年に設立され、世界中の優れたブランディング、パッケージ、ビジュアルアイデンティティ、ロゴデザインなどを対象としたデザインコンペティションとして毎年開催されています。プロフェッショナル部門、学生部門、企業やクライアント向けのデザインなど、多様なカテゴリーが用意されており、デザイナーの創造性と社会的影響力を重視する審査基準が特徴です。
https://hiiibrand.com
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この国際アワードは、世界中のデザインスタジオ、個人デザイナー、企業からの応募が集まり、これまでに90カ国以上からの応募実績があります。
単なる「美しいデザイン」を評価するのではなく、文化的背景やコンセプトの深さ、機能性と革新性のバランスを重視した審査が特徴で、審査員には世界的に名を馳せるデザイン事務所のメンバーや世界の美術大学の教授陣が名を連ね、グローバルな視点から作品を評価しています。
MUSE Design Awards(NY) に続いて2つ目の国際アワードをいただきました。
アジア圏でも評価していただけたこと、大変光栄で嬉しく思います。
あんこどきの一口羊羹のパッケージには、実は英字がいっさい使われていません。
これはあんこどきの「華美な装飾や他言語は入れずに、素朴で純粋な日本の伝統和菓子であることを伝えていこう」というコンセプトから意図して制作しています。
現代ではグローバル化やインバウンドの波がある中で、一部それを免罪符にして、デザインに過度な英字表現が使われているケースが少なくないと感じています。デザインのトレンドとしても。
でも、
本来、日本が誇るものはなんなのか。
改めて目を向けて見つめるべきものはなんなのか。
扱いきれていない「アルファベット」よりも、「ひらがな」「カタカナ」「漢字」の本来の美しさを、日本人としてもう一度見直してもいいのでは? そう思ったりもします。
今回、初めて応募した Hiiibrand Awards にて Silver Winner をいただけたのは、商品の背景、クライアント様の企業努力、日本の伝統文化と現状での課題、パッケージの日本語とイラストのバランスなどを評価いただけたのかなと感じています。
日本人のデザイナーとして、日本の文化に誇りを持って、これからも制作を続けていきたいです。
関係者の皆さま、本当にありがとうございました。
Brand:あんこどき
Client:木下製餡
Food Supervision:町野仁英
Design:岡芹史子(fodesign)
Copy:町野佳小里
Package Illust:小林あつ子
Photo:田野岳人・前原佑柾
Creative Direction:親身になりすぎるデザイン事務所 fodesign